一般的に妊娠するための必須条件に、卵子の質があげられます。基本的にクリニックに通院するのは女性ですから、妊娠できないのは「卵子の質の低下」と落ち込んだり悩む女性が多いのが実情です。

確かに年齢と共に卵子の質・量の低下に伴い、妊娠率にも大きく影響を与えます。また、せっかく着床をしても流産に至るケースも増加します。

しかし、冷静に考えてください！妊娠は女性一人だけで出来るものではありません。そもそも男性の精子と女性の卵子が受精しなければ成立しないものです。つまり、妊娠するためには、女性の卵子の質だけでなく、男性の精子の質も同様に重要な要素でもあります。

精子と卵子が受精をすると細胞分裂を繰り返して約5日目から６日目に胚盤胞へと成長をします。しかしながら、精子の質が悪いと細胞分裂が途中でストップするケースがよく見られます。

特に体外受精を行うと受精卵の成長が途中でストップしてしまい、胚移植が出来ず悩んでおられる方が多く見られます。

また、タイミング法や人工授精の場合、精子は子宮の中を泳ぎ卵子にたどり着き、さらに卵胞の壁を突破しなければなりません。

何日も射精をせず精子を溜め込む（禁欲）と何となく質のいい精子が出てくると思われがちです。しかしこれは明らかな誤りです。仮に精液がたくさん出ても、精子が沢山いるとは限りません。精液はあくまでも、前立腺や精嚢（せいのう）から出た分泌液です。禁欲機関が長ければ長いほど、精子は酸化ストレスの影響を受けて死滅していきます。つまり「精液の見た目と精子の質」は別問題と認識してください。

射精をした後おおむね３日程度で精子の数は増えていきます。こうして点からも、３～５日に１回は射精をすると精子の質が良くなります。男性にとっては「めんどくさい」と思われる方もお見えになりますが、こうした取り組みによって妊娠率もアップします！何よりお金もかからず「タダ」でできます。妊活は女性だけが頑張るものではありません！妊娠への近道は、男性も積極的に妊活に取り組むことです。