ママになる前に知っておきたい栄養の話
栄養不足・栄養過剰摂取が赤ちゃんに与えるリスクとは?
赤ちゃんを望んでいる女性にとって、「栄養摂取の状態は将来の赤ちゃんの健康に直結する大切な要素になります。
「私はちゃんと食事を気にしているから大丈夫!」、「妊娠してから食事に気をつければいいでしょ?」
あなたはそんなふうに思っていませんか?実は、妊娠する前から過度なダイエットによる「やせすぎ」や過剰摂取による「太りすぎ」、そして「栄養の偏りは、赤ちゃんの発育や成長時の健康に大きな影響を及ぼすことが、明らかになっています。
今回は、これから妊娠・出産を望む方に知ってほしい「体重・栄養状態と赤ちゃんの健康リスク」について、医療栄養の視点からわかりやすくお伝えします。
栄養不足は、赤ちゃんの成長に関わる大きな問題
妊娠前・妊娠中の「栄養不足」は、赤ちゃんの体だけでなく、脳・知能・生殖機能にまで影響を与える可能性があります。
特に最近多いやせすぎの女性は、妊娠しても胎盤や子宮への血流が不十分になりやすく、胎児に十分な栄養が届かなくなるリスクがあります。その結果、次のような問題が起こりやすくなります。
栄養不足による赤ちゃんへの影響
- 低出生体重児(2,500g未満)
- 発育不全(小さく生まれたまま成長もゆっくり)
- 将来の生活習慣病リスクの上昇
- 知的発達への影響(IQ・学習能力)
- 将来の生殖機能への影響
これらは「胎児期プログラミング(DOHaD仮説)」と呼ばれ、胎児期の栄養状態が将来の健康を決めるという考え方として注目されています。
食べ過ぎ・太り過ぎも赤ちゃんのリスクに
一方で、「妊娠したから食べなきゃ」「栄養たっぷり摂らないと」と思って、過剰な体重増加や高カロリー食を続けてしまうのも問題です。
妊娠中の太りすぎが引き起こすリスク
- 妊娠高血圧症候群(母体・胎児ともに危険)
- 妊娠糖尿病(将来の糖尿病リスクも)
- 巨大児(出産時のリスクが増加)
- 帝王切開の確率が高まる
- 赤ちゃんの将来の肥満や糖尿病リスク上昇
「体重が増えすぎたけど、赤ちゃんが大きく育ってるから大丈夫」と思われがちですが、母体にも胎児にも負担がかかります。とくに妊娠高血圧や妊娠糖尿病は、重症化すると母体の命にも関わる可能性があるため、注意が必要です。
バランスのとれた体づくりが未来の赤ちゃんを守る
では、どうすればよいのでしょうか?やせすぎも太りすぎも避け、栄養バランスのとれた体づくりをすることが何よりも大切です。
妊活中〜妊娠初期に特に重要な栄養素
- 鉄分:赤ちゃんの脳や神経の発達に不可欠
- 葉酸:神経管閉鎖障害の予防に
- たんぱく質:胎児の成長やホルモン生成に必要
- ビタミンB群・C・E:代謝や抗酸化に役立つ
- DHA・EPA:脳と視覚の発達に必要な脂質
食事だけで不足しやすい栄養素は、医師や栄養士の指導のもと、サプリメントで補うことも検討しましょう。
元気な赤ちゃんを授かるために今日からできること
妊娠は、お腹に赤ちゃんが宿ってから始まるのではなく、妊娠前からの身体づくりが未来の命の土台になります。
- やせすぎていないか?
- 太りすぎていないか?
- 栄養が偏っていないか?
こうしたチェックを今のうちに行い、整えておくことが、元気な赤ちゃんと出会うための第一歩です。未来のママであるあなた自身のためにも、食事や体調を見直す時間を、ぜひ大切にしてみてください。
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